治療方法

 注射による治療について

当院では痛みを取るために注射による治療を積極的に行っております。内服薬まで必要としない程度までの疼痛緩和を目指します。

注射は「一時的に痛みは取れるかもしれないが治らない」というイメージがあると思います。
しかしながら注射後にそのまま治ってしまう例や、疼痛が戻ったとしても当初よりは改善している例が多く見られます。
たとえ一時的でも疼痛が緩和すると精神的にも楽になります。
 
注射液には主にステロイド剤と麻酔薬を用います。
動作による痛みは多くは関節が原因で、続いて神経への刺激、腱、筋からと続きます。

骨折後の疼痛にも有効で積極的に行っております。

適切な部位に注射を行えば麻酔薬の効果で直後より疼痛は緩和します
に疼痛が残っていればその注射は効果が乏しい可能性があります。治療のためだけでなく疼痛の原因部位の特定のためにも有効です。
 
注射後翌日までは痛みが出ることがあります。1-2日後から効果が出てきます。

 

 頸部痛 背部痛 腰痛

これらについてはお帰りの頃には疼痛が緩和されていることを目指します。
ステロイドを使用した椎間関節ブロック注射や坐骨神経ブロック注射などにより除痛を行います。

脊椎において一般的な加齢性変化による疼痛はまず椎間板変性から始まります。
これにより後方の椎間関節のバランスも変わり疼痛が生じるようになります。脊椎の痛みは椎間板変性によるもの、椎間関節によるもの、さらに神経まで刺激したものに分けられます。左右片方の痛みであることのほうが多く見られます。腫瘍性のものや感染が原因ということもごく稀ですがあります。
 
診察によりどの病態が主であるかの診断を行います。
若年者は椎間板変性と椎間関節からの疼痛によるものが中心です。高齢者は椎間関節からの疼痛と圧迫骨折によるものが多くなります。
当院では椎間関節付近へのブロック注射と消炎鎮痛薬内服薬・外用薬処方を中心に治療しております。
若年者の椎間板性疼痛と思われても椎間関節ブロック注射を行えばある程度は症状は改善します。
中年以降は椎間関節痛が多く注射は効果的です。
交通事故後の長期化する頸部痛・腰部痛に対しても注射の効果はあります。
圧迫骨折に対しては注射の効果はあまり望めません。コルセットの作成を行います。

頸椎部分の椎間関節からの放散痛は主に肩または肩甲骨の内側に広がります。原因の椎間関節は第5/6または6/7頸椎間となります。
この部分は可動性が大きいため傷めやすくなっております。神経まで刺激すると手にしびれが広がります。
椎間関節痛が主な時はもちろん神経痛も混合する時も椎間関節ブロック注射である程度症状は改善します。

胸椎部分の椎間関節痛も頻度は少ないですが見られます。脇腹痛で肋間神経痛と言われてはっきり診断されず、長期に悩まれている方が時々おられます。この病態は椎間関節からの放散痛であることが脊椎での圧痛部位が確認できれば椎間関節ブロック注射を行います。

腰椎部分の椎間関節からの放散痛は主に腰部から臀部と大腿外側に広がります。
原因の椎間関節はほぼ9割方は第4/5腰椎間となります。これは骨盤と第5腰椎の靭帯結合による安定性により、その上位での関節に負担がかかるためと思われます。これまでレントゲン透視下での椎間関節ブロックを数多く行ってまいりましたが、ほとんどの症例で第4/5腰椎間で改善を認めました。
神経まで刺激すると下腿から足にしびれが広がります。椎間関節痛が主な時はもちろん神経痛も混合する時も椎間関節ブロック注射である程度症状は改善します。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など神経を圧迫している状況ではMRIで確認し神経障害性疼痛治療薬や消炎鎮痛薬の内服で経過を見ます。

 肩関節痛

肩関節周囲炎、変形性肩関節症に対しヒアルロン酸注射、またはステロイド注射により除痛を行います。
肩峰下滑液包、肩関節、肩鎖関節部、上腕二頭筋長頭腱部への注射を行っております。腱板部の観察や注射を超音波を見ながら行っております。
超音波検査やMRI検査で内部の腱板部損傷が明らかであるときは、手術的治療が望ましいこともあります。

 股関節痛

変形性股関節症や股関節唇損傷に対しステロイド注射やヒアルロン酸注射により除痛を行います。超音波を見ながら行っております。
定期的な注射により、手術までの期間延長または手術回避が出来る可能性があります。

 膝関節痛

変形性膝関節症に対しヒアルロン酸注射、またはステロイド注射により除痛を行います。またO脚矯正のための足底板や膝サポーターの処方を行っております。
外傷等ではMRI検査が必要のこともあります。 

 四肢骨折

機能的予後を最優先して治療して参ります。骨はくっついたが関節が曲がらなくなったのでは意味がありません。保存治療でできる範囲の治療を行います。
理学療法士はおりませんがリハビリ指導を行って参ります。
もちろん当初より手術適応の場合は近隣の病院に紹介させていただいております。

 骨粗鬆症

骨粗鬆症の治療の目的は骨折予防により健康寿命を延ばすことです。治療により骨が強くなると、変形による痛みも和らぐこともあります。
当院では内服治療のほか、注射製剤による治療も行っております。

 足部痛

外反母趾
遺伝性、ハイヒール、女性等さまざまな原因で生じる原因で生じる外反母趾ですが、病態的には足の横アーチを形成している中足部の靭帯や筋肉が緩んでしまっていることが原因です。
二次的に第2趾の足底にタコが生じることがあります。軽症であれば改善します。ただ間違った対処をしがちです。
「足幅が広くなったからさらに広い靴をはく」
このようなことはさらに横アーチを低下させることとなるのでやめましょう。足の基部、具体的には中足骨部を紐靴で締めて横アーチを作ることが大事です。
普段の歩き方も意識することが重要です。かかとからしっかりついて足の指の力を使って踏み切るようにしましょう。これにより足底部の負担が減り、また足の内在筋を鍛えることとなります。意識しないとパタパタと足底全体を同時につく歩き方となります。これでは内在筋は衰えていきます。足趾に力を加えないと巻き爪の原因にもなります。
当院では簡易装具の処方、足底板の作成、靴の相談を行っております。

陥入爪
陥入爪とは、深爪が原因で爪が皮膚に食い込み、痛みや腫れを引き起こした状態です。悪化すると食い込んだ皮膚に肉芽が生じることがあります。足の母趾に発症することがほとんどです。
まずは深爪を避けること、さらに辺縁部に糸を挟むことにより改善を図ります。
保存的に治療が困難である場合は当院では手術により爪根部までの部分切除手術を行っております。

足底筋膜炎
肥満、立ち仕事、スポーツ等でかかとの腱付着部が疼痛を起こした状態です。足全体の柔軟性が悪い結果とも言われております。
ストレッチや靴の変更で改善しない場合は局所ステロイド注射を行うこともあります。

・足趾や足根骨の関節炎
足の疼痛の原因は関節であることもあります。圧痛部位と超音波から関節を同定しステロイド注射を行うと治ることがあります。
足内側の疼痛の時は有痛性外脛骨が原因の時もあり、同様に注射を行うと改善します

 腱鞘炎

手指に多い腱鞘炎は使い過ぎが原因となるもの、体質的な要因があります。指の屈曲で疼痛とともにポキッとすることがあり、ばね指とも呼ばれます。
安静で改善するとされていますが、困難な点があります。ステロイド注射により改善を図ります。

 痛風

飲酒、食習慣などが原因とされている痛風ですが、遺伝的な要因もあります。尿酸値が高い状態が続くと足、膝の関節に関節炎が生じ、ひどいと尿酸結晶の塊ができます。また腎臓への悪影響も出てきます。
尿酸降下薬での治療や場合によっては関節ステロイド注射で疼痛改善を図ります。

 関節リウマチ

全身の関節の炎症や変形を生じる関節リウマチに関しては早期発見、早期治療が必要です。
内服薬及び注射などの免疫抑制薬による治療が行われます。これらの治療には重大な副作用が生じる可能性があり、当院では主な治療に関しては他院へ紹介させていただいております。
他院での治療でも炎症や痛みが取り切れない関節にステロイド注射を行っております。免疫抑制薬の補助治療として有用と考えております。


  尾骨部痛    

普段動くことのない尾骨の関節が動くことにより炎症・痛みが出る場合があります。
尾骨部を打撲したため、もしくは原因がはっきりしないこともあります。
レントゲンと圧痛部位からその関節を特定し、関節ステロイド注射で疼痛を図ります。急性期から慢期まで効果が認められます。

 手指ギプス固定    

手指の固定が必要となった場合、最近は熱可塑性樹脂による固定を行うようにしております。
適度な弾力があり、軽くコンパクトで着脱も可能です。
手 ギプス

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30歳代からテストステロンの低下を補う形でジヒドロテストステロン増加
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内服によりジヒドロテストステロンを減らします。
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明らかな発毛、増毛効果は6カ月程度かかります。
診察時やこれのみでも受け付けます。お気軽にご相談下さい。

 

 超音波診断の利用

いくつか超音波を利用した症例を挙げてみました。