当院では内服のミノキシジルの処方を格安で始めました!
ミノキシジルは代表的な発毛成分で、外用育毛剤は男女を問わず世界的に広く使用されています。
ミノキシジルはもともと高血圧治療薬として米国で開発され、その副作用に多毛がありました。
しかし、高血圧治療薬としては評価が低く、心臓に対する副作用からほとんど使用されません。5-40mg/日と高容量の内服で、体液を貯留し、急速に血圧を下げますが、効果/副作用のバランスが悪い薬として発売元からも評価されています。
また、頻脈、心膜液貯留や心タンポナーデなどをひき起こす可能性があるとして警告も出ています。
日本皮膚科学会の男性型・女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)では、国内外でミノキシジルの内服が認可されていないことから、行うべきでないとの評価になっています。しかし、欧米の脱毛症専門家の意見をまとめた2025年の報告書では、ミノキシジル内服は用量を適切に調整すれば安全に使用できる方法であり、外用に次ぐ有効な治療法であるとされています。
ミノキシジルの投与方法としては外用剤が第一選択となります。
外用剤は被髪頭部に湿疹やアトピー性皮膚炎がある人、製剤に含まれるアルコールに刺激があり外用によりかゆみを生じる人、デュタステリドなどとともに内服にそろえたい人、などがミノキシジル内服を考慮してもいいとされます。
また頭頂部や前頭部の薄毛の男性型脱毛症においてはまずはデュタステリドの内服をお勧めいたします。ミノキシジル外用もしくは内服との併用はさらなる効果が期待されます。
【内服量について】
内服量について、海外の専門家の意見では女性1.25mg/日、男性2.5mg/日とされています。半年内服して効果がなく、副作用もない場合には、女性2.5mg/日、男性5.0mg/日まで増量することができるとされていますが、これらの用量は作用と副作用の分岐点に当たるため、慎重に対応することが求められます。
様々な意見から副作用の点で当院では女性1.25mg/日、男性1.25mg~2.5mg/日までを推奨とします。
当院では2.5mgと5mgの錠剤を処方しております。ピルカッターなどで切断してください。
【初期脱毛】
ミノキシジルの使用を開始してから2〜6週間程度の期間に、抜け毛が増えることがあります。これは「初期脱毛」と呼ばれる症状です。初期脱毛は乱れてしまったヘアサイクルを正常化させるために、古くなった髪の毛を一旦押し出す現象のことを言います。
【副作用】
全身多毛、顔面・下肢浮腫、起立性低血圧(立ちくらみ)、動悸・頻拍、胸痛、頭痛などです。副作用を生じた場合には内服を減量してください。
狭心症、心筋梗塞、心不全などの心疾患がある人は内服すべきではありません。
また高齢者も内服を避けるべきです。高血圧症の人への影響はなさそうです。
内服開始前と開始後で血圧や脈拍を確認することをお勧めします。
頻拍を認めた際は心臓への負荷が増加していると思われ減量が必要です。
ミノキシジル内服薬は医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。